RSワクチン(アブリスボ)対応しています。
- 2026.05.06
2026年4月からRSウィルスに対するワクチンが新しく定期接種の対象になりました。
RSウィルスは急性の呼吸器感染症を引き起こすウィルスの一つです。呼吸器感染症の原因としてはよくあるもので、小児だと1歳までにほぼ半数、2歳までにはほとんどすべての方が一度はかかるとされています。
大人も含め、ある程度年齢が高くなるとやや咳が強い風邪くらいの症状になることが多いのですが、乳児、特に6か月未満の子供やなんらかの病気を抱えているような方だと細気管支炎や肺炎などになることも多く、当院でもRSウィルスが原因で入院になる方は毎年出ています。
RSウィルスに対するワクチンとして、小児科の範囲ではこれまでパリビズマブ(シナジスという製品です)があり、対象となる児に月に一回筋肉注射を行いRSウィルスの感染予防、重症化予防を行ってきました。
ただ、残念なことにそのワクチンは保険の対象となるのが早産、低出生体重の方や基礎疾患がある方のみで、当院では紹介状がある方に数例行っている、くらいの頻度でした。
今回新しく定期接種になったワクチン アブリスボは妊娠28週0日~36週6日までの妊婦さんに対して一回接種することで、お母さんの体で作られたRSウィルスに対する抗体が赤ちゃんに移行し、RS感染症が重症化しやすい生後おおよそ6か月までのお子さんに対しRSウィルスの感染予防と重症化予防効果を発揮するというものになります。
発売されて数年のワクチンではありますが、海外では効果も含めて広く推奨される状況になっています。日本国内では2024年に発売され、任意接種として行われていましたが今年4月から定期接種が認められるようになったという経過です。
RSウィルス感染で入院になる方は多く、乳児期の入院はご家族への負担も強いもので、すでに予防に対して高い効果が確認されているワクチンが定期接種として行われるようになったのは小児科医としてとてもありがたいことだと思っています。
接種対象はお母さんなのですが、公費負担してくれるのは住民票のある自治体になりますので、住民票のある市以外で分娩予定の場合などは接種後に申請などの手間が出ることがあります。
多くの場合は産科で接種を受けることになると思いますが、上のような状況でお手伝いできる場合は当院でも接種できますのでお声がけいただければと思います。
最後にちょっと季節らしい画像を足して、本日はここまでにいたします。
